大路を走らば

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レプリカズ(2019年)感想 生命倫理、それはそれこれはこれ

監督:ジェフリー・ナックマノフ

音楽:マーク・キリアン

出演:キアヌ・リーブス

製作国:アメリ

上映時間:107分

 

 

あらすじ(映画.com様より抜粋)

人間の意識をコンピュータに移す実験成功を目前にした神経科学者ウィリアム・フォスターは、突然の事故により最愛の家族4人を一度に亡くしてしまう。失意の中でフォスターはタブーを犯し、家族の身体をクローン化させ、意識を移し変えることで完璧なレプリカとしてよみがえらせることに成功する。家族との幸せな日々を再開しようとするウィリアムの前に、研究サンプルとして家族を奪おうとする政府組織が襲い掛かる。

 

 

 

レプリカズ観ました!

キアヌ主演ですよ、観に行かな案件ですよ。「ジョン・ウィック」とか「コンスタンティン」とか「マトリックス」とか、キアヌって何だかんだ血みどろで戦ってるイメージがあるんですよね。

今回は死んだ妻と娘をクローンと記憶移植で蘇らせるなんて神をも恐れぬ所業やっちゃうわけですし、その結果が不安な感じだから、これは「コンスタンティン」よりの魔界バトルかしら!

と思いつつ劇場に足を運びました。

 

 

 

MY評価:74点

 

 

いやー、色々予想を外してきましたね。

ここまで色々な伏線を引き抜き、フラグをなぎ倒しながら突き進むとは思いもよりませんでしたよ!

だから、、、正直言って結構楽しんじゃいました。

 

クローンものの作品を多く観てるわけじゃないんですが、「シックスデイズ」等のように、クローンものって、クローン技術が(公になっていないものも含めて)確立してる状態で始まるものが多いんですけど、今回はクローンでの蘇生を試みる所から始まる。

これは良いアクセントでしたね。

ロボット相手の実験が悲惨な結果であった事も含め、うまく行くかどうかがわからないわけですから。

目を覚ました後も、うまくいってるかどうかもわからないわけですよね。

 

ここで、目を覚ましたものはも別の何かだった!とか、本当に妻と呼べるのか!?的な話になるのか!?と思ったらそれはスルー。

生命倫理違反1つめ、スルー1つめです。

 

クローンで蘇らせたというのも妻子に伝えず、しかも、妻は記憶移植を生命の冒涜と反対していた!しかも夫の研究に対し暴走するなと釘を刺していた!

これは自分がクローンで甦らされた事を終盤で妻子が知り、絶望!場合によっては妻が自ら命断つかも!?

と思いきや、結構早めもタイミングで妻に打ち明ける&そこまで取り乱さず。

生命倫理違反2つめ、スルー2つめです。

 

他にも、末っ子ゾーイを蘇らせることができなかったため、ゾーイに関する記憶を消して記憶継承!娘の一人が事故を思い出しそうになったらその記憶を消去!

記憶改竄ですよ!

これは物語の終盤でゾーイの事を問い詰められ、悲観した妻は自ら命を(略

と思いきや、ゾーイの件は研究所のお偉いさんがきて有耶無耶に。

生命倫理違反3つめ、スルー3つめ

 

このお偉いさん襲撃から「あ、これ、生命倫理とか最後まで問われないな」と確信。

鑑賞前や鑑賞中に思い描いていた着地点に向かう道から大きく違う線路に乗ったことに気づきましたね。

 

最期の生命倫理チャンス、自分の意識をロボット(複製)に宿してしまう!

というのも窮地解決策として使用し、スルー。

お偉いさん襲撃前までは、生命倫理を冒涜する暴走してるなー。しっぺ返しくるぞ!と思ってたのが懐かしいです。

 

とまあ、こんな書き方しましたが、生命倫理の冒涜やクローンの問題点が雑な悪役登場でスルーされてる!!って批判がしたいわけじゃないんです。そういう批判はされそうですけどね。

 

むしろ全然ありで面白いと思いますし、不自然な話じゃないと思うんです。

 

あくまでこれはクローン及び記憶定着が開発される段階のお話ですし、そのクローンの行使も不慮の事故で亡くなった妻子の復活というミニマムな1事例のみの話です。

クローンの問題が発生するのは普及した後に生じる事になると思います。

クローンとして蘇らせられた側の妻子の立場にたって、もし自分が“事故死したのをクローンで蘇らせた”と言われたとしても、驚愕した後、それでも生きていく事を選ぶと思うんですよね。

生命倫理生命倫理言うけど、本人達が幸せならそれでいいじゃないとも思えちゃうし、もう批判できるのは神ぐらいですよ。

先に挙げた「シックスデイズ」も本体が生きている状態でクローンが生まれたのが問題でしたしね。今回のキアヌinロボットはわかっててやってる状態ですし、良識ありますし、目的一緒ですし、と、直ちに影響はないわけです。

 

ただ、今後はわかりませんよ。クローンの寿命は?本当に身体に異常ないの?ロボキアヌがやってる事業は問題を起こさない?そんな不穏な種が多々あるわけです。

ある意味この映画のラストから、数々のSF映画に繋がっていくかもしれないんです!!!!

 

 

、、、、なんだか何言いたいんだかわかんなくなってきたので、まとめます。

 

ご都合主義にみえますが、

①クローン及び記憶継承がうまく行くか、うまく行ってるのかの不安感

②一先ずのハッピーエンドの安堵感

③今後の世界の想像の余地

上記3点ですこぶる楽しい映画でした。

 

結末まわり「チャッピー」思い出しましたね。

 

あやしうこそものぐるおしけれ