大路を走らば

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ダンボ(2019年)感想 原則を損なわない大幅な改変、可愛いは正義

監督:ティム・バートン

音楽:ダニー・エルフマン

キャスト:コリン・ファレルエヴァ・グリーン、マイケルキートン

上映時間:112分

製作国:アメリ

 

あらすじ(映画.com様より抜粋)

サーカス団に飼われ、大きな耳を使って空を飛ぶことができる小さなゾウの子ども「ダンボ」が、引き離された母親を助けるため、サーカス団の家族の力を借りて新たな一歩を踏み出す

 

 

 

MY評価:70点

 

 

 

ダンボ観てきました!

なんてたってティムバートン監督ですからね!観ざるおえないですよ。

今年はいつにも増してディズニーの実写化ラッシュですが、その先鋒を担うのがダンボ。

ティムとダンボの組み合わせは親和性が高いんじゃないかと考えてるんです。

ティムといえばフリークス(異形)ですし、その流れでサーカスも好きそうですもの(ビッグフィッシュとか)。

まさにダンボは異形でサーカス、うってつけですよね。

ティムはダンボをどう仕上げるのか!?

楽しみにしながら劇場に向かいました。

 

 

大幅なストーリー変更により大人もより楽しめる作品になってました。

前回のブログでダンボ(1941年)の感想を書きましたが、ストーリーに起伏少なく、短いと言うかあっという間という印象があったのですが、登場人物に人間たちを加え、家族の再生を加えてますね。

そして物語のエンジンである象が空を飛ぶと言うのを割と前中盤に持ってきて、そこからのストーリーを描いてます。

 

一番大きな変更点は動物が喋らないところですね。あくまで動物的な意思疎通具合になってます。

そのため羽根もプラセボ効果的なものだけではなく、飛ぶきっかけになっていたり、ティモシーが登場しなくなっております(ちょい役で匂わせるネズミは出てきます)

そのため、自ずと人間たちが大きく物語に関わってくるのですが、、

 

ちょっと、描写が足りない気がします。

特にサーカス団員周りは、ダンボとの関わりがあんまり描かれないので、どんな思いでいたのかがわかりにくいんですよね。だから母親の救出劇に加担する動機がすんごく見えづらいんですよ。

ホルトも象の世話係を散々嫌がってたのに初日で象に対する愛着わきすぎでは、なんだかキャラが掴めなかったです。

ヴァンデバーが機材をメチャメチャにするのも唐突というか無理やりすぎないかなとか思っちゃったり。

 

子供達及びコレットは良かったですね!

ダンボとの触れ合い、「母から貰った「鍵」の下りは非常に印象的です。

誰もが鍵を持ってるわけです。

コレットも良いキャラでした。

強さに中に儚さがある空中曲芸師!

エヴァグリーンがハマってましたね。

ダークシャドウ」、「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」とすっかりティム作品の常連ですね。

(あぁ、ヘレナ、、、、)

団長役にダニー・デビート

「ビッグフィッシュ」好きにはたまらんっす。

 

ミュージカル的な音楽の力は少し出力が落ちてしまったような気がします。

(When I see an elephant fly聞きたかった)

ダンボの名前の着き方はエスプリが効いて良かったですよね!

 

とまあ、上記のような細かいことはさておいて、

ティム版は原作での大切な要素をキチンと引き継いでおりました!

もうね、ダンボが可愛いんですよ!

リアルな象に寄せつつ、アニメ的可愛さを保ってる!

しかも仕草ひとつひとつが可愛いんです!

これだけでも観る価値があるってもんですよ。ダンボのイメージを決して損なわせてないですからね。

ストーリーは大幅に変わりましたが、ダンボはちゃんとダンボしてるんですよ。

 

原作のストーリーを大きく変えていますが、ぶち壊すわけではなく、エッセンスをキチンと掬い上げ、原作好きも納得する出来になってるんじゃないでしょうか。

原作のアニメの実写化としては難しいことを行いつつ、優等生的な作品を作り上げたのは流石の手腕でございます!

 

あやしうこそものぐるおしけれ