大路を走らば

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ハンターキラー 潜航せよ(2019年)感想 現代潜水艦最大の武器は人徳!

監督:ドノバン・マーシュ

音楽:トレヴァー・モリス

出演:ジェラルド・バトラー、ゲイリーオールドマン

製作国:イギリス

上映時間:122分

 

あらすじ(映画.com様より抜粋)

ロシア近海で1隻の米海軍原子力潜水艦が消息を絶ち、捜索に向かったジョー・グラス艦長率いる攻撃型原潜「ハンターキラー」は、現場付近に沈んでいたロシア原潜の生存者を捕虜にする。同じ頃、ロシア国内で世界を揺るがす陰謀が企てられていることが判明。ハンターキラーに陰謀阻止のための過酷なミッションが下される。その任務を達成するには、絶対不可侵のロシア海域へ潜航せねばならず……。

 

 

 

ハンターキラー、略してハキラ観ました!ノーマーク映画だったんですが、無性に大味アクション、ドンパチが見たくなり、ふらりと劇場に足を運んだわけです。

 

 

MY評価:68点

 

 

どことなく90年代映画の匂いを感じさせつつ、現代に寄せた映画でしたね。

果たしてその食い合わせが相乗効果をどう産んだのかという話ですが。

 

と、否定的にもみえる文言を書きましたが、全然概ね満足できる映画でしたよ!

 

まず導入部分、

軍事的緊急事態発生、犯人は謎の勢力

→非常召集、招集されるのは型破りな経歴の持ち主

→招集される男はバカンス中、ヘリで迎えが来る。

このテンプレートです!

もうね、安心のテンプレートです!非常召集の場面から雪山が映った瞬間にガッツポーズですよ!コテコテすぎて逆に好き!

ヘリコプターの所為で鹿が逃げて皮肉や悪態までやってたらパーフェクト90年代でした。

ここで主人公鹿に家族がいるのを見つけて見逃すんですよね。これって今後の主人公の行動を考えると結構意味のあるシーンですよね。

 

その後潜水艦で偵察任務やー!

と、思っていたら突如挟まる陸上部隊パート。え!?潜水艦だけの話じゃないの!?と衝撃受けました。

この陸上部隊パート、正直申してあんまりいらなかったです。すいません。

物語的にはロシア大統領救出のために必要なんですが、緊張感がそがれるというか、、、

潜水艦の映画に求める、密室性、圧迫感、背水の陣感からくる緊張感と見事に合わないんですよね。

あらすじにも一切言及無いし、、、

 

潜水艦パートは良かったです!

ミサイル、機雷、一発一発の恐怖と衝撃。音への警戒。緊張感があって楽しかったです。

特に戦艦に追われるシーン、ミサイルの絶望感が凄かったですね。その一発一発が怖い。放たれてから到達するまでの時間も恐怖を駆り立てます!

 

一度撤退した戦艦が音を察知して戻ってくるのも絶望感ですよ。

 

その絶望的な状況からのあの解決方法です。

 

この映画のすごく特徴的なところって、最後の解決方法が「信頼」っていう武力外の力なんですよね。

これ、すごく現代的な解決方法というか、少なくとも90年代映画ではありえないですよ。絶対最後はぶっ放しますもの。

考えてみれば、主人公の潜水艦って作中で1回しか攻撃してないんですよね。

それにひきかえ陸上部隊は(略

 

最後にロシア戦艦が国防大臣にミサイルぶっ放したのはちょっと乾いた笑いが出ましたね。それでいいのか!

捕らえられた仲間とかいたらどうするのよ!?

 

敵の扱いはすごく雑でしたね。

取ってつけたようなクーデター、敵に魅力も印象も皆無です。

敵の副官的なキャラもいつのまにかの退場ですよ。

普通陸上部隊が倒すとかするじゃないですか。皆まとめてミサイル撃破ですよ。

 

稀有な主人公は良かったのですが、混ぜ物が多く何だか全体的に突き抜けない結果になっちゃったかなって印象です。

信頼とか高潔な結論系ならあまり雑な作品には合わないかな?

 潜水艦メインで観たかった!

 

あやしうこそものぐるおしけれ