大路を走らば

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リング(1998年)感想 Jホラーの金字塔!死は”きっと”じゃなく”必ず”クル!助かる方法は

監督:中田秀夫

音楽:川井憲次

出演:松嶋菜々子真田広之竹内結子

上映時間:95分

製作国:日本

 

あらすじ(yahoo映画様より抜粋)

テレビレポーターの浅川玲子は、見たら一週間後に死ぬというビデオテープの噂を耳にする。にわかには信じられない玲子だったが、姪の死をきっかけにビデオについて調べ始める。やがて、偶然手に入れた問題のビデオを確認のため見た玲子は、その内容に、噂が本当であることを確信する。が、それは7日後の自分の死を意味した……。

 

 

 

映画館に全然行けない日々が続いとります。今週の土曜日くらいには行きたいものです。

とまあ、そんな個人的事情は置いておき、先週の土曜日にDVDで観た「リング」の感想をば、書いていこうと思います。

説明不要のJホラーブームの先駆け、貞子というJホラー史に燦然と輝くキャラを生み出した傑作。

「リング」の小説版はかなり好きなんですけど、実際映画版はしっかり観てなかったんじゃないかと思いつつ、鑑賞しました。

「貞子」鑑賞後だったので、私が愛した貞子に会うためもありつつ。。。

 

 

 

 

MY評価:80点

 

 

 

ちょっと原作好きであるが故の贔屓目が入ってしまってますが、やっぱり素晴らしいですよ。

ホラー映画でありながら、貞子が人を呪い殺すシーン、というより貞子がガッツリでるシーンがラストにしかないんですよね。そこが素晴らしいんですよね。

貞子が現れたら、それはもう終わりなんです。

ラストにしか出ない貞子、それでもこの映画に終始緊張感が漂うのはやはり、”1週間後に死ぬ“という呪い。

これこそがやはり素晴らしい!

貞子が画面に出てこなくても、心霊現象が頻発しなくても、死は確実に近づいてるのです。これが緊張感を生む。

実際、心霊現象やビックリシーンが凄い少ないんですよね。

 

この映画の怖さって、言い知れぬ不気味さ、焦燥感。何かの“キッカケ”により今までの日常から一歩足を踏み外してしまっているという感覚ですよね。

もう、戻れない。一見変わらない日常なのに、明らかに何かが異質。

呪いのビデオと1週間後に死ぬという感覚がそれを産んでるわけです。

ある意味病気にかかったようなもんです。

 

そして、呪いの根源を探す。

これがまたミステリーや謎解き的で面白いわけです。

ただ、調べれば調べるほど、自分がかかった呪いやその発生源がヤバイ事がどんどんわかっていくわけです。

さながら病気について調べていくうちにどんどん不安になるように。

 

そして助かったという安堵。

からのー、訪れる死の時。

これが嗚呼!超秀逸。

ホラー的にも、ミステリー的にも秀逸!

まずホラー。今まで頑なに映してこなかったシーン。そう!どう死ぬのかがついに映されるわけです。この満を持した感に加え、あの有名なTVからの登場。

あれ?呪いのビデオが写り出した、なんで?呪いが解けたはずでは?あれ、ビデオの続きが、、、うわあああ!出てきた!!!そしてアップに睨み!

最高です。

ミステリー的にも最高潮。なんでなんでの繰り返しですよ。呪いを解いたんじゃないの?何か間違ってたの?なぜあの人は助かったの?貞子が迫る中でこの何故もぐるぐる巡る。さながら走馬灯のように。

嗚呼!最高!

 

そして最後に種明かし。

呪いを解く方法が明かされるわけです。

呪いのビデオという存在は理不尽ですが、そのルールに理不尽さはないんです。ここが良い!ルールがあるから怖いのです。

(ルール無用の「貞子」の感想はこちら)

貞子(2019年)感想 NO RULE, NO FEAR 撮ったら死ぬ!?撮らなくても死ぬ!! - 大路を走らば

 

このミステリー感と中田秀夫監督がマッチしたんじゃないかと思うんです。

前回の「スマホを落としただけでなのに」でもそのあたり感じたので、「リング」見直すとなおさらですね。

(「スマホを落としただけなのに」感想はこちら)

スマホを落としただけなのに(2018年)感想 今こそ学べ!ネットリテラシー - 大路を走らば

 

小説版「リング」シリーズを読むといろんな”なぜそうなるのか”ってのが綺麗に明かされますんで、是非小説版を!特に「ループ」のネタバレを食らう前に!

 

とまあ、興奮してしまいましたが、あともう一点。是非褒めたいところが。

呪いのビデオがすごい!!

小説版の呪いのビデオも凄いのですが(そのルール含め)、よくもまあこんなに不気味な映像を作ったもんですよ。

本当に直接的に恐ろしい映像なんて一つもないんです。なんだか不気味な映像が細切れに。。。

ビデオって媒体のおかげもありますよね。デジタルで作ろうとしてもあの不気味さは出せませんもん。

 

と、映画が終わって静寂なスタッフロール。スッと入る”Feela like HEAVEN“これも良い!

完璧かよ!

 

映像、キャラクター、ストーリー、音楽、全てが良い!

Jホラーの金字塔。

 

いつかこの要素を継いだホラー映画が。

私の愛した貞子にまた会えることを、

本当に祈っております。

 

あやしうこそものぐるおしけれ