大路を走らば

映画とか、漫画とか、ゲームとか、エンタメって素晴らしいですね!

貞子(2019年)感想 NO RULE, NO FEAR 撮ったら死ぬ!?撮らなくても死ぬ!!

監督:中田秀夫

音楽:海田庄吾

出演:池田エライザ

製作国:日本

上映時間:99分

 

あらすじ(映画.com様より抜粋)

心理カウンセラーの茉優は、警察に保護された1人の少女を担当することに。全ての記憶を失い自分の名前すら言えない少女と向き合う茉優だったが、次第に彼女の周囲で不可解な出来事が起こり始める。一方、WEBマーケティング会社に勤める祐介の薦めでYouTuberとなった茉優の弟・和真は再生回数を稼ぐため、5人の死者を出した団地の火事跡に忍び込んで心霊動画を撮ろうとするが……。

 

観てしまいました。貞子。

だって「リング」ファンなんですもの。

「リング」全盛期その恐ろしさに夜眠れなかったことがありました。小説は「リング」「らせん」「ループ」「バースデイ」まで読んでおり、「リング」語ると止まらなくなる、そんな「リング」ファンの僕です。

「貞子3D」で愛した「リング」が破壊され涙を流したものです。最近の貞子に対する扱いから見ても、今回の貞子も愛した貞子じゃないのだろうなと思いつつ。

(私の愛した貞子についての感想はこちら)

リング(1998年)感想 Jホラーの金字塔!死は”きっと”じゃなく”必ず”クル!助かる方法は - 大路を走らば

一応目を通しておかないとと半ば義務感のように劇場に足を運びました。

 

 

 

 

MY評価:53点

 

 

 

 

もうね、無ですよ。恐怖も、盛り上がりも、無です。

「貞子3D」の時は怒りを覚えたのですが、今回はただ無です。

 

そもそも「リング」の何がおそろしかったのかというと、呪いって言うルールにじわじわと追い詰められていくところなんですよね。

“見たら”“7日後に”“死ぬ“と言うルール!助かる方法を探す!呪いの元凶を突き止める!助かった!と思ったら、、、で、あのインパクトあるTV貞子ですよ。

今回はそう言ったルールが曖昧でした。

撮ったら死ぬ?主人公もメンヘラおばちゃんも撮ってないのに貞子に襲われるわけです。

死のタイミングもわからない。弟はあの洞窟で複数日なにをしてたのか。路上で動画撮っていたYOUTUBERになぜ呪いが発生したのか。そいつらはどうなったのか。もうね、ふわっふわ。

超常現象や心霊モノにルールなんてあるかい!って言われるかもしれないですけど、私は重要だと思ってます。

「スペル」だって、「死霊のはらわた」だって、「仄暗い水の底から」だって、「パラノーマルアクティビティ」だってキッカケやルールがあるもんですよ。

満月の意味も不明ですしね。

本当に同じ監督なんですか!?

 

そもそも貞子は出しすぎちゃダメなんです。最後の最後に確実に殺すために出てくるくらいがいいんです。

雑にテレビから登場って、テレビから登場する意味ありました?ファンサービス?もっと上手くやって!

 

実は、メンヘラおばちゃんが過去を語った時、過去作との繋がりクルー!?と軽くテンション上がったわけです。(メンヘラおばちゃんの貞子の詳しさは異常でしたが)

しかし、「リング」とは繋がってなかったっぽい感じで尻すぼみ。呪いのビデオって単語を出してくれるだけで、うおー繋がったってなるのに、呪いの一言ですましちゃう。貞子が家の中でこんにちはしてる時点で、「リング」の貞子じゃないし。

トドメに“貞子は親に虐げられた魂が大好物”

なにその設定!?あー私の愛した貞子じゃない。

最近2018年版「ハロウィン」を観たせいで、かなりガッカリしました。

時間が経った今、繋げれば面白いのに!

(ハロウィン感想はこちら、映画を鑑賞する際は旧作と合わせ観で是非)

ハロウィン(1978年)過去感想 ホラーとは音楽と見つけたり - 大路を走らば

ハロウィン(2018年) 40年の因縁を見よ! - 大路を走らば

 

あと、貞子の殺害方法を物理にするのやめてくれないですか。貞子は呪いで殺すわけです。念じるだけで殺せるわけですよ。

弟の引きずりあいバトルは何かと思いましたよ。

引きずられでシュールな点は「着信アリ3」を思い出しましたね。

 

心理療法の現場で患者と親しくなりすぎるのは依存されるからマズイってのは、きっと後半、少女に対する伏線だ!って思ってたらそんなことありませんでした。

着信アリ」でもそこら辺回収したのに。

 

細かいところでも不平はあります。

ホラー描写も弱い。なんの脈絡もない。

弟の投稿動画はカット入れずに一気に流せば良いのに。気が削がれる。

池のシーンがなんかお笑い。

音楽が酷い。大島に着いたシーンの音楽はなんだ。

とまあ、枚挙にいとまがないのでこれ以上は割愛。

 

これは邪推なんですが、シナリオを途中で大幅に変えたんじゃないかなとか思ってます。

それくらい、少女のパートと呪いの動画投稿が関連性ちぐはぐなんですよ。

時期も2018年11月ごろの設定ですし、本当は去年末に公開する予定だったんじゃないですかね。考えすぎですかね。

 

と、愛故のダメ出しが2割、そもそもダメが8割のダメ出しでした。

 

ジャパニーズホラーよ、本当に頼んます。

 

あやしうこそものぐるおしけれ

プロメア(2019年)感想 炎を熱く燃やすには空気とガスの混合比が大切

監督:今石洋之

音楽:澤野弘之

出演:松山ケンイチ新谷真弓

製作国:日本

上映時間:111分

 

 

あらすじ(映画.com様より抜粋)

突然変異で誕生した炎を操る人種「バーニッシュ」の出現をきっかけに、未曾有の大惨事である「世界大炎上」が起こり、世界の半分が焼失した。それから30年後、一部の攻撃的なバーニッシュが「マッドバーニッシュ」を名乗り、再び世界を危機に陥れる。これにより、対バーニッシュ用の高機動救命消防隊「バーニングレスキュー」の新人隊員ガロと、マッドバーニッシュのリーダー、リオという、それぞれ信念を持った熱い2人の男がぶつかり合うことになる。

 

 

プロメア観ましたよ。

キルラキルをGW中に見終えて、猛烈にササったものですから、同製作陣で作成されるプロメアを超楽しみに待ってたんですよね。

(キルラキルの感想を貼っておきますね)

キルラキル全話視聴後感想 濃縮された熱血異服格闘話 - 大路を走らば

TRIGGER作品好きです。と言っても、「キルラキル 」を除くと、「リトルウィッチアカデミア」と「宇宙パトロールルル子」しか見れてないんですけど。今石監督作品としてはGAINAX時代ですが、「パンティ&ストッキングwithガーターベルト」は大好きでしたね!

とまあ、今石監督作品が元から好きだったってのもありつつ、熱が高まってたというのもありつつ、期待感MAXで劇場に行ったわけですよ!!!!

 

 

 

MY評価:70点

 

 

 

いやー!相変わらず熱い作品でしたね!

キルラキル 」同様、サービス精神旺盛で、話のテンポが高速!そして燃える最終決戦!クライマックスが連続してましたよ!!

TRIGGER作品って世界観を作り上げるのが上手いですよね。そこら辺がドキドキワクワクにつながるわけです。

 

特に好きなのは最初のレスキューですね!マッドバーニングの登場の格好良さ、そしてそれを倒していくガロ、ボスとの一騎打ち、熱い戦いを見せて!追い詰められた!と思いきやチームの勝利!

熱い!カッコイイ!

 

とまあ、TRIGGER作品、とりわけ今石監督作品特有の、世界観、テンポの速さ、熱さ、勢い、特盛クライマックスが遺憾なく発揮されてました!

 

ただ!

ただただ今回、それが全部功を奏していたかというと、ちょっとうーん、と思った部分がありましたね。

 

はっきり行ってクオリティは高いです!

楽しみました!

ただ、期待度の高さと、「キルラキル 」っていうあまりにも素敵な作品を見せられた後だったので、さらにここも欲しかった!って意見が出てきちゃいまして。

これ以降は良く出来た作品だったってことが前提での感想です。

 

最初に気になったのは松ケンの演技。

いや、上手いんですよ!ただ、驚いた時とか、痛がってる時とかが「ん?」ってなるんですよね。ただ、これは後半慣れました。

 

次に世界観、バーニッシュの迫害度合いが最初全然掴めなかったんですよね。

バーニッシュってだけで逮捕されるのか、捕まってるバーニッシュ達で世界のバーニッシュ全部なのか。どれがマッドバーニッシュのメンバーなのか。

これは私の読解力不足のせいですし、それが描かれなくっても影響はそこまでないですしね。気になったってだけです。

 

そして、ここから!

プロメアさん、ちょっといいっすか!?と文句の言いたい5大文句ポイントを書いていきます。

あくまで個人の趣向に基づく意見ですので、批判意見はちょっと、、って方は折角お越しいただいたのに申し訳ないのですが、回れ右して頂けますと幸いです。

 

 

 

 

 

 

まず①クライマックス長過ぎ。

クライマックスの連発は「キルラキル」では燃えましたが、今回はいつまでやってるんだよ、、、と思ってしまいました。思うに、「キルラキル」は連続アニメだから、クライマックスごとに区切りを入れられるんですよね。だから息をつくことができ、クライマックスと収束を交互に迎えることができたわけです。でも今回は劇場映画のため、息つく間もないんです。これが私にはいつまでクライマックスなんだろと、ちょっと食傷気味になっちゃいました。

特にリオデガロンとクレイザーXの戦いは、ターン制バトルのように新技の出し合い。考えてみれば、「キルラキル 」を一旦視聴中断した理由は、流子が毎週毎週新モードを連発したのも一因でしたね。なんか後出しジャンケンみたいで。

 

②お姉ちゃんクズすぎ問題

お姉ちゃん、妹のこと一番に考えてるってことはわかったけど、それ以外クズいし、反省もないよね。

特に、反旗を翻す方法が、エンジンを最大出力にするってさ、、、

バーニッシュの事何も考えてないよね。かなりの苦痛を与えてるし、試験運用を見た感じじゃ、通常運用しただけでもピザ屋の兄ちゃんかなりのダメージ(指から灰になってたので死んだ?)だったのに、最大出力なんてやったら、死人結構出るんじゃないかな?

そこら辺考えてないようだし、ドヤ顔でやってやった感出されてもさ、、、

でこのバーニッシュのエンジンの件は次の文句に繋がるんだけど、

 

③何がセーフで何がアウトかわからない

エンジンを使用するとバーニッシュの苦痛がプロメアに伝わり、世界炎上!って、エンジン使用された後も結構大丈夫だし、かといって出力最大の後地球に火が上がっても止めようとしてるし、どこまでがセーフで、どこからが取り返しのつかないラインかがわからないわけですよ。だから、どこでハラハラすれば良いかわからない。カタルシスも生まれにくいわけですよ。

先に挙げたエンジンに使われてるバーニッシュだって、どこまでが大丈夫か全然わからない。

 

④差別の問題うやむや

差別、迫害の元となったバーニッシュの能力を消すっていう一番卑怯なやり方で解決しましたよね。

差別や迫害をテーマに添えてないって話かもしれませんが、あれだけ前半で迫害と追われる人々を描いたのなら、ちゃんと向き合って欲しかったです。

最後の展開で、火消しであるガロとバーニッシュのリオが手と手を取り合ったじゃん、って話かもしれませんが、そてはあくまで個人間レベルの話ですよね。

しかも火消しとバーニッシュであって、一般市民とバーニッシュが手を取り合ったわけじゃないんですよ。

一般市民、ましてや、チームの仲間ですら、バーニッシュが同じ人間なんだ!と認識を改めたわけでも、迫害は間違っていた!とも思わないわけです。燃やす事を命題としている以上、一定の危険性はあるわけですから、厳しい目で晒されるのは多少仕方のない事なのかもそれませんが。最後は両者歩み寄って!とかじゃないんだなと。

ガロが火の粉から守ると言っていたように、元バーニッシュって事でまだまだ迫害があるからその解決はまだまだって事なんだと思いますが、、、

 

⑤ガロとリオのキャラ以外の活躍が薄い

個人的にはこれが一番ショックでしたね。

個性的であるかというより、強い見せ場がない。

マッドバーニッシュの幹部2人。

最初の登場はすぐにやられるし、2回目はリオを逃すという見せ場はありましたが、全然強さが感じられませんでした。

マッドバーニッシュってボス以外めっちゃ弱くない?の印象です。最終決戦もエンジンの動力。その他のバーニッシュとほぼ同等の元気玉要員。残念。

チームメイトも最初のレスキューでは大活躍でしたが、その後は影が薄くなる一方に感じました。これが非常に残念!

全員良いキャラしてたのに!

最初のレスキュー燃えたんですよ!

俺たちはチームだってガロのセリフ。

だからきっと最終決戦もチームで戦うんだ!って思ったらチーム要素0ですよ。

ルチアがわらけるようなド級の秘密兵器

作って戦うのかと思いきや、最終決戦はどこぞの博士が作ったロボ。ルチアはそれに嫉妬するだけ。

ドリルがあんじゃんって言われても、確かに活躍する装備ですが、そういうの移動的な話じゃなくって、、、

キルラキル 」では四天王を噛ませや雑に扱わず、皐月様は四天王と一体感があり続けたってのが個人的燃えポイントだったので。ここだけは本当に残念でした。

 

とまあ個人の趣向による意見は以上でして、ほぼシナリオ面です。

映像、演出は見事!音楽も相まってスタイリッシュ!(リオが街を襲うところで、一旦曲が終わった後、また同じ曲がかかったのは、またか、と思いましたが)

 

連続アニメでやったら私が挙げた問題点なんて軽々解決しちゃってるんだろうなと思うんですよね。110分という尺に限りがあるからこそ、その中でのベストなんだと思います!

 

いや、本当に面白かったんですよ!

今石監督だからこそもっともっと!と思っちゃっただけです。

 

あやしうこそものぐるおしけれ

オーヴァーロード(2019年)感想 戦争、ホラー、クリーチャー、アクションの絶妙なマリアージュ

監督:ジュリアス・エイヴァリー

音楽:ジェド・カーゼル

出演:ジョヴァン・アデポ

製作国:アメリ

上映時間:110分

 

あらすじ(映画.com様より抜粋)

第2次世界大戦時、ナチス占領下のフランスの小さな村を舞台に、思わぬ敵と戦うはめになった米軍兵士の姿を描いた。第2次世界大戦下の1944年6月。ノルマンディー上陸作戦が開始された直後、ナチス占領下のフランスに、侵攻作戦の成功を担う重要な使命を帯びた米軍の落下傘部隊が送り込まれる。激戦を潜り抜けて経て生き残った兵士たちは、ナチスの要塞となった教会の塔に潜り込むが、地下にある謎めいた研究所でこれまで誰も見たことのない敵と遭遇する。

 

 

 

オーヴァーロード観ました!

まーたナチスの秘密実験ですよ。創作物におけるナチスってなーんて便利なんざんしょ。ゾンビか悪魔か、今回はどっち出てくるんだろう?「フロムダスクティルドーン」的に後半怒涛の方向転換かしら?この目で確かみてみろ!の精神で劇場に行ってまいりました。

 

 

MY評価:75点

 

 

不思議な映画ですよ。戦争物としてもしっかり作られてる上にそこに怪物、ホラー要素を取り入れてるわけです。しかもあんまり違和感なく。意外なマリアージュを見せつけられました。

 

まず戦争描写。

戦争物における定番、キャラ立てと突然の死が上手!

戦争の本を書こうとする者、写真を撮る者、お喋りな皮肉屋、頼れる伍長良いキャラ立てです。

特に本の人の唐突の死!あれはもう唖然でしたね。しかもこの本のくだりについて後半触れられるあたりがとても良い!

使い方が燃える上に、散っていった仲間をちゃんと想っていることが伝わりエモい!

伍長も良かった!任務を第一に考え、時に冷酷、でも人間味もある!本当に頼れるお人でした。

主人公も良かった。あの絶妙に優しい感じ。足を引っ張る優しさじゃないとこが良いですね。

何よりも皮肉屋!彼が一等良かった!

子どもに対してトゲトゲしい態度取りつつも、気にかけてるんですよね。

主人公が子どもを助けに行こうと主張した時に助け舟を出すのは、もうエモい。

子どもを助けに飛び出すのも、いとエモい。

戦争特有の突然の死!要素は後半に行くにつれ減ってくわけですが、冒頭に畳み掛けるように描写されるため、緊張感は持続されます。

 

戦争特有の突然の死が収まり始めるとヌルヌルと侵食し始めるホラー、怪物要素。

ゾンビとか悪魔というより、未知の力というかなんというか。安易に悪魔の力とかにしない分、地に足ついてる感が非常に好ましいです。B級戦争物における秘密兵器感があって良いです。

クリーチャーになんかクトゥルフっぽいと思ってたんですけど、考えてみればタイトルが「オーヴァーロード」ですものね。

研究室のおぞましい実験感、非っっ常に良かった!頭だけで生きている女性!謎の液体に生きたまま浸されている村人!独房とそれを監視するための穴!機会の管が縫い付けられた仲間!うひゃー!大興奮!

ホラー的怖さ+敵地だから見つかったら銃撃という二重のドキドキ!よござんした!

さらに怖さを盛り上げるのが言葉のわからなさ。

研究所内で話されるドイツ語には字幕がつかないんですよね。だからこそ一層得体が知れない感が増す。見事です。

 

戦争、ホラーときて最後はモンスターとのラストバトル+爆発っていうもうベタベタのベタなアクション映画的展開を見せてくれるわけです。

そしてラストの爽やかさ!あんな爽やかな青空で終わるなんて!!!

 

絶妙です。

もっととっちらかっても、もっと大人しくなり過ぎても良くないわけです。とても絶妙なバランスで作品が出来上がってます。

戦争、ホラー、クリーチャー、アクション全部一定水準に達してるんですよね。

しかも親和性が高い。

ごった煮に見えてまとまってる。色んな顔を一度に楽しめる稀有な作品でした。

 

あやしうこそものぐるおしけれ

 

レプリカズ(2019年)感想 生命倫理、それはそれこれはこれ

監督:ジェフリー・ナックマノフ

音楽:マーク・キリアン

出演:キアヌ・リーブス

製作国:アメリ

上映時間:107分

 

 

あらすじ(映画.com様より抜粋)

人間の意識をコンピュータに移す実験成功を目前にした神経科学者ウィリアム・フォスターは、突然の事故により最愛の家族4人を一度に亡くしてしまう。失意の中でフォスターはタブーを犯し、家族の身体をクローン化させ、意識を移し変えることで完璧なレプリカとしてよみがえらせることに成功する。家族との幸せな日々を再開しようとするウィリアムの前に、研究サンプルとして家族を奪おうとする政府組織が襲い掛かる。

 

 

 

レプリカズ観ました!

キアヌ主演ですよ、観に行かな案件ですよ。「ジョン・ウィック」とか「コンスタンティン」とか「マトリックス」とか、キアヌって何だかんだ血みどろで戦ってるイメージがあるんですよね。

今回は死んだ妻と娘をクローンと記憶移植で蘇らせるなんて神をも恐れぬ所業やっちゃうわけですし、その結果が不安な感じだから、これは「コンスタンティン」よりの魔界バトルかしら!

と思いつつ劇場に足を運びました。

 

 

 

MY評価:74点

 

 

いやー、色々予想を外してきましたね。

ここまで色々な伏線を引き抜き、フラグをなぎ倒しながら突き進むとは思いもよりませんでしたよ!

だから、、、正直言って結構楽しんじゃいました。

 

クローンものの作品を多く観てるわけじゃないんですが、「シックスデイズ」等のように、クローンものって、クローン技術が(公になっていないものも含めて)確立してる状態で始まるものが多いんですけど、今回はクローンでの蘇生を試みる所から始まる。

これは良いアクセントでしたね。

ロボット相手の実験が悲惨な結果であった事も含め、うまく行くかどうかがわからないわけですから。

目を覚ました後も、うまくいってるかどうかもわからないわけですよね。

 

ここで、目を覚ましたものはも別の何かだった!とか、本当に妻と呼べるのか!?的な話になるのか!?と思ったらそれはスルー。

生命倫理違反1つめ、スルー1つめです。

 

クローンで蘇らせたというのも妻子に伝えず、しかも、妻は記憶移植を生命の冒涜と反対していた!しかも夫の研究に対し暴走するなと釘を刺していた!

これは自分がクローンで甦らされた事を終盤で妻子が知り、絶望!場合によっては妻が自ら命断つかも!?

と思いきや、結構早めもタイミングで妻に打ち明ける&そこまで取り乱さず。

生命倫理違反2つめ、スルー2つめです。

 

他にも、末っ子ゾーイを蘇らせることができなかったため、ゾーイに関する記憶を消して記憶継承!娘の一人が事故を思い出しそうになったらその記憶を消去!

記憶改竄ですよ!

これは物語の終盤でゾーイの事を問い詰められ、悲観した妻は自ら命を(略

と思いきや、ゾーイの件は研究所のお偉いさんがきて有耶無耶に。

生命倫理違反3つめ、スルー3つめ

 

このお偉いさん襲撃から「あ、これ、生命倫理とか最後まで問われないな」と確信。

鑑賞前や鑑賞中に思い描いていた着地点に向かう道から大きく違う線路に乗ったことに気づきましたね。

 

最期の生命倫理チャンス、自分の意識をロボット(複製)に宿してしまう!

というのも窮地解決策として使用し、スルー。

お偉いさん襲撃前までは、生命倫理を冒涜する暴走してるなー。しっぺ返しくるぞ!と思ってたのが懐かしいです。

 

とまあ、こんな書き方しましたが、生命倫理の冒涜やクローンの問題点が雑な悪役登場でスルーされてる!!って批判がしたいわけじゃないんです。そういう批判はされそうですけどね。

 

むしろ全然ありで面白いと思いますし、不自然な話じゃないと思うんです。

 

あくまでこれはクローン及び記憶定着が開発される段階のお話ですし、そのクローンの行使も不慮の事故で亡くなった妻子の復活というミニマムな1事例のみの話です。

クローンの問題が発生するのは普及した後に生じる事になると思います。

クローンとして蘇らせられた側の妻子の立場にたって、もし自分が“事故死したのをクローンで蘇らせた”と言われたとしても、驚愕した後、それでも生きていく事を選ぶと思うんですよね。

生命倫理生命倫理言うけど、本人達が幸せならそれでいいじゃないとも思えちゃうし、もう批判できるのは神ぐらいですよ。

先に挙げた「シックスデイズ」も本体が生きている状態でクローンが生まれたのが問題でしたしね。今回のキアヌinロボットはわかっててやってる状態ですし、良識ありますし、目的一緒ですし、と、直ちに影響はないわけです。

 

ただ、今後はわかりませんよ。クローンの寿命は?本当に身体に異常ないの?ロボキアヌがやってる事業は問題を起こさない?そんな不穏な種が多々あるわけです。

ある意味この映画のラストから、数々のSF映画に繋がっていくかもしれないんです!!!!

 

 

、、、、なんだか何言いたいんだかわかんなくなってきたので、まとめます。

 

ご都合主義にみえますが、

①クローン及び記憶継承がうまく行くか、うまく行ってるのかの不安感

②一先ずのハッピーエンドの安堵感

③今後の世界の想像の余地

上記3点ですこぶる楽しい映画でした。

 

結末まわり「チャッピー」思い出しましたね。

 

あやしうこそものぐるおしけれ

シャザム!(2019年)感想 日常パートが非常にエモい!最後の演出はそういうとこだぞDCEU

監督:デビット・F・サンドバーグ

音楽:ベンジャミン・ウォルフィッシュ

出演:ザカリー・リーバイ、アッシャー・エンジェル

製作国:アメリ

上映時間:132分

 

あらすじ(映画.com様より抜粋)

身寄りがなく里親のもとを転々としてきた少年ビリーはある日、謎の魔術師からスーパーパワーを与えられ、「S=ソロモンの知力」「H=ヘラクラスの強さ」「A=アトラスのスタミナ」「Z=ゼウスのパワー」「A=アキレスの勇気」「M=マーキューリーの飛行力」という6つの力をあわせもつヒーロー「シャザム(SHAZAM)」に変身できるようになる。筋骨隆々で稲妻を発することができるが、外見は中年のシャザムに変身したビリーは、ヒーローオタクの悪友フレディと一緒にスーパーマン顔負けの力をあちこちで試してまわり、悪ノリ全開で遊んでいた。しかし、そんなビリーの前に、魔法の力を狙う科学者Dr.シヴァナが現れ、フレディの身に危険が及んでしまう。遊んでいる場合ではないと気付いたビリーは、ヒーローらしく戦うことを決意するが……。

 

 

 

シャザム!ってんで観てきましたシャザム!。言いたくなりますね、シャザム!

MCU追うならDCEUも追わなといった感じで、映画館で全部観てますDCEU作品。

「マンオブスティール」の決着でやきもきし、「バットマンVスーパーマン ジャスティスの誕生」でモヤモヤし、「スーサイドスクアッド」で勿体ない!と思い、「ワンダーウーマン」で壮絶にツッコミ、「ジャスティスリーグ」でうーんと思い、「アクアマン」でダセェ!と思ったわけです。

DCEUは方向性を模索してるんですよね。その過程が面白いので追っちゃうんです。

素材はMCUより良いものを持ってるんですから、良い方向性に舵が取れれば跳ね上がる可能性を秘めてるはずなんですよ!

と、DCEUの覚醒を期待しつつ劇場に向かったわけです。

 

 

 

MY評価:70点

 

 

 

ツッコミたい所、雑な所は多々あるけど、確実に良くなってきているぞ!DCEU!

今回の見所は主人公の生い立ちと生き別れの母との邂逅ですよね、これがエモい!

良き里親ファミリーと母を探し続ける主人公のまぁ、エモい関係性ですよ。

これだけで一つの作品できちゃうんじゃないのって満足感ですよ!

日常パートがグンバツに良い作品!

これは間違いない!

 

たーだ、ヒーローパートとの調和やハーモニーは薄かったかなと。

親友(?)がヴィランに捕まった!ピーンチのタイミングで母親に会いに行くパートが入るのはちょっと、え?このタイミングで!?と思ってしまいました。

 

日常パートの調和という点でいうと、主人公の通常の性格とシャザムになった時の性格違いすぎない!?ってのが一番気になりましたね。そこはキャラを擦り合わせて欲しかったところです。

 

悪役の動機ややってる事もちょっとうーんでしたね。

特に7つの大罪要素がほぼ無い!

とってつけたように父親に対して「お前は強欲だから強欲に殺させるね!」ってやったくらいでしたね。

 

と、スーパーヒーローパートに不満が出てますが、途中で杖をああしてああなるところは、そう来たか!と唸りましたね!!良いところはあるんですよ!

それにシャザムのキャラも好きですね!見た目が渋いけど超子供っぽいって見てて楽しいですもの。

毎回期待を込めて観に行っちゃうので、ましてやMCUって対抗馬がいるからってのもあるんですけど、辛口になっちゃうんです。

そんな色眼鏡がなければ、普通に楽しい映画作品であることは間違いないです!

本当にちょっと惜しいんですよね。

続編があったら確実に観ますよ!

 

 

ただもう1点!本当にここはMCUに勝てないぞ!頑張れよ!と本当に思ったところがあるんです。

それは最後のあの人の登場ですよ。MCUならちゃんと本人を出してましたね。100歩譲って本人出さないなら衣装はJL時のものにしてくださいよと非常にそこは、何というか手を抜くなよと思いました!!!

 

そういうところだぞ!!DCEU!

頼むぞ!

エンドロールの絵に出しゃいいってもんじゃないぞ!

そういう片手間でやらしいところだぞ!

頑張ってくれよ!

期待してるぞ!

 

あやしうこそものぐるおしけれ

 

ラ・ヨローナ〜泣く女〜(2019年)感想 タイトルから想像できない優等生。え!?なに、繋がってたの!?

監督:マイケル・チャベス

音楽:ジョセフ・ビシャラ

出演:リンダ・カーデリニ

製作国:アメリ

上映時間:93分

 

 

あらすじ(映画.com様より抜粋)

愛する夫に浮気をされ、嫉妬に狂った結果、夫が世界で一番愛する我が子を溺死させてしまった女、ヨローナ。そのことを後悔し、嘆き苦しんだ彼女は自ら川に身を投げた。呪いとなってこの世をさまようヨローナは、子どもたちをさらっていく。1970年代のロサンゼルス。ソーシャルワーカーのアンナは子どもたちが危険にさらされているという、ある母親からの助けを無視してしまうが、それは泣き声を聞いた子どもが必ず連れ去られてしまうヨローナの呪いだった。そして、ヨローナが次のターゲットとして狙いを定めたのは、アンナの2人の子どもたちだった。

 

 

 

ホラー映画好きなんですよねぇ。

ホラー映画がやってたらなるべく映画館に足を運んでます。だからラ・ヨローナも観る映画リストに入ってたわけですよ。

それにしてもラ・ヨローナって、ねぇ。

ちょっと怖さが感じられなくないですか?ラ・ヨローナってのがどうも今回の悪霊で、メキシコ出身みたいです。

メキシコ出身の悪霊ってイメージわかないなぁ、と、半ば地雷を踏む覚悟で劇場に足を運んだわけです。

 

 

 

MY評価:78点

 

 

いやー!良いもんみさせていただきましたよ、ラ・ヨローナ!

最初のラ・ヨローナビギニング的なシーンがなんか怖さを感じれなかったので、嫌な予感がしかけたのですが、その後のタイトルの出方!

雑にバーンという音とともにデカデカとタイトル。この出方で、あ!ホラー好きな人が作ってる!安心!と思いました。

ホッとしますね、あのタイトルの出方。

インシディアス」観た時を思い出す!と、期待度がグッと上がりました。

 

主人公の設定周りとか良かったですね。

ラ・ヨローナが自分の子供を殺した悪霊なのに対し、主人公は虐待から子供を保護するのが仕事。良い対比。その仕事からラ・ヨローナ関わるという展開のスムーズさ。必然力ですね。

子供を虐待から救ったと思ったら違った!その母親から恨まれるってのは、新鮮で良いっすね。

恨まれ呪われるっていう点では「スペル」を思い出しますね。

 

その他の設定、同僚との軋轢や、黒人警官との関係等そんなに重要に話に関わってこない点が結構ありますが、そこらをバッサリやって93!分に納めたのは逆に良かったと思います。

 

次にキャラクター。

今回の悪霊、ラ・ヨローナ、デザイン結構良かったです。ボロボロの花嫁衣装ってとても不気味ですよね。デザイン的には「死印」のくちゃら花嫁を思い出しました。

登場パターンは結構ワンパターンでしたが、そこは見た目の不気味さでカバー。

シリーズものにはならないかもしれないですが、一回の悪霊としては良い仕事してます。

 

ただ、今回は悪霊よりも、呪術医が良い味出してました!

「ハロウィン」の感想でも書いたんですけど、悪霊や怪物を打ち倒す、打ち倒そうとするってところに結構燃えたりドキドキしちゃうんですよね。

こういうホラーものって神父さんとか霊能力者が噛ませになっちゃうのでそこが悲しかったりするわけです。

だけど今回の呪術医はひと味違います!

悪霊との攻防が楽しめますよ!

それもそのはず、この作品死霊館シリーズなんですよね。恥ずかしながら、調べずに映画館へ行ったので、アレが出てくるまで死霊館シリーズと思わず観てました。「インシディアス」っぽさがあるのも当たり前ですね。ジェームズワンですもの。

死霊館シリーズに出てくる神父は基本仕事ができる神父なので、悪霊との対決に期待が持てて嬉しい誤算でしたよ!

 

期待どおりの悪霊とのバトル、出てくる悪霊への武器防壁。ちゃんと仕事する聖水。大満足です。卵は「パラノーマルアクティビティ 呪いの印」でもやってましたね。

呪術師も余裕があってわかりずらいお茶目さがあって良い!

途中に挟まるあの展開はそうきたかと、膝を叩きました。

そしてラストはもう燃えに燃える!

 

良いもん観させていただきました!

期待低く行ったからでしょうかね、満足満足です。

「スペル」好きな人は好きなんじゃないですかね、これ。

 

死霊館シリーズは安心してみれますな!

 

あやしうこそものぐるおしけれ

キルラキル全話視聴後感想 濃縮された熱血異服格闘話

NETFLIX に全話あったので、キルラキルをGWを利用して観ました。

いやー便利な世の中ですよ。

実はキルラキル、11話の{可愛い女と呼ばないで}までは、リアルタイムで観てたんですよ。

ただ、物語のテンポの早さというより急さが気になってしまいまして。

特に塔首頂上決戦での四天王の倒され方の雑さが、四天王が結構好きだったため、なんか勿体無く感じてしまい。

極め付けは、あれだけ満を持して登場した猿投山の剣の装・改が謎の女の噛ませになった所で、あまりにも雑に急展開過ぎないか、四天王好きとしてこれはちょっとと思い視聴を辞めたわけでした。

とまあ、かなりネガティブな前置きでしたが、全話見た後の感想はというと、、、

 

最っ高でした!!!!!

特に17話以降はもう毎回興奮しっぱなしでした。

17話で皐月様が反旗を翻すところ!

恐らくラスト付近で主人公に目を覚まされて共闘かな?と思っていたら、最初から反生命繊維派だったとは!四天王も知っているってのが良い!熱い!

そのために本能寺学園を作り上げたってもう熱い!主人公じゃないの!?これ。

 

それから20話の神衣交換でブチ上がり、21話以降は毎回最終回じゃないの?ってくらいの盛り上がりを見せかけぬけていきました!

こういう展開が見たい!こういう展開は熱い!という展開を全て見せてくれた感じです。濃縮された展開なせるわざでしょう。私が最初倦厭した、展開の急さが、濃縮された高熱量に繋がってるんですから、過去に切った自分をビンタしてやりたいですよ。

 

21話の皐月様と四天王の連携に目を見張り、22話の流子の前に立ち塞がる四天王にグッときて、23話のマコがタービンで走るところで涙腺が緩み、24話の片太刀バサミを2人で持つシーンでブチ上がりですよ。

一番グッときたシーンは宇宙から落下してきた流子を必死で受け止めようと走り出す皐月様のシーンなんですよね。

あのいつも凛としている皐月様があれだけ必死になりふり構わず妹を受け止めに走る。もうね、涙腺グッとですよ。

 

音楽も良かったです。

所謂処刑用BGM、後半ではここぞというタイミングで流れ、熱い展開を後押ししてました。

 

キャラクターは言うまでもないですね、

最高です。

みんな個性が立ちまくってて、それでいて主要キャラは安易な噛ませ等になっていない。過去キャラが最後に出てくるところも良いです!まさかの喧嘩部部長復活、燃えました。

 

もうね、結論、最の高ですよ!

これは万人に勧めまくれます。

 

グレンラガンも評判いいけどまだ未視聴なんですよね。これを機に観てみますかね!

プロメアが楽しみですな!

 

いやーいいもんでした。

 

あやしうこそものぐるおしけれ